4月21日~25日、第2回富士五湖サミットが開催されました。
富士五湖サミットは、キャンパスも、専門分野も違う学生たちがチームを組み、社会を変革する「ソーシャル・プラン」を発表し、コンテスト形式で競うカリキュラムです。
AIに淘汰されず、実社会で活躍するために必要な「5つのプロフェッショナル力」と「5つの人間関係力」、他の専門分野のエキスパートと円滑に協働できる力である「クロスオーバー力」を、学生たちは富士五湖サミットでの実践体験から学び、身につけました。
はじめは、専門分野の違うチームメイトのアイデアを取りまとめる難しさや戸惑いを感じていた学生たち。
実社会と同じように、クロスオーバー(※)でプロジェクトを進めていく富士五湖サミットでの体験を通して、「他人の意見を素直に受け入れる大切さ」や、「自分の意見を主張ながらも、チーム全体が納得出来る考えを導き出すためには何が必要か」など、実社会でリーダーシップを発揮して、活躍するために必要な力を学んでいきました。
※クロスオーバー:他の専門分野のエキスパートと協働すること
富士五湖サミットを経て、学生たちは、「いつか一緒に仕事したいね」と言い合える仲間と出会えたり、「異なる専門スキルや経験を持つ人々との協働」によって、新たな視点を得ることができたと、語っています。
名古屋ホスピタリティ・アカデミー
ホテル学科・ホテルコース
T.Sさん
いざ参加してみれば全く知らない分野のプランについて考えなくてはいけなかったり、得意不得意もバラバラなメンバーとの話し合いの難しさ、迫る中間発表の期限に終わらないプレゼン資料作成といった、これまでまがりなりにも培ってきたはずのものが殆ど役に立たない状況が盛りだくさんで、私の可笑しな自信はきたる4月21日を前にしてそれはもうボキボキになりました。
大阪デザイナー・アカデミー
グラフィックデザイン学科・グラフィックデザインコース
A.Fさん
互いの持っている専門性や能力を活かすことも大切ですが、それ以上にビジネスライクであったとしても、チームメンバー同士で信頼関係を結び、協力することが大切だと実感しました。また、課題について最初にチーム内で考えを定めてから、アイデアを出すことで、しっかり進めることができると学びました。
優勝したプランは...
富士五湖サミット3日目に行われたソーシャル・プラン発表会では、「富士五湖地域を新たな自然首都圏に進化させていくために『斬新なソーシャル・プラン』を考えよう」をテーマに、学生たちの独創的なアイデアが発表されました。
水素で動く透明なポップアップレストランや、環境保護のための地域通貨など、斬新なソーシャル・プランが発表される中、「自然×文学」をテーマに、SNSの普及による「無機質人間製造社会」という社会問題を解決するソーシャル・プランを発表したAチームが、優勝である山梨県知事賞を受賞しました。
優勝チームのプランは、山梨県と富士五湖自然首都圏フォーラムの全面的なバックアップのもと、富士五湖地域で実現することが決まっています。
惜しくも受賞を逃したチームの学生からは、「『これからの人生で絶対に役立てたい』と思えるフィードバックに出会えることができた」、「これだけ悔しく、別れの時に涙を流した経験はこの富士五湖サミットが初めて」という声も。
富士五湖サミットに全力で取り組んだ経験が、今後の就職活動やキャリア、人生に役立つことを願っています。
振り返りの大切さを知った「リフレクション・ラボ」
リフレクション・ラボでは、富士五湖サミットでのチーム活動や個人の心の動きを追体験的に振り返り、「何が問題であったのか」、「何を改めれば良いのか」を反省していきました。
通常のカリキュラムより長い1日半のリフレクション。
学生たりはより深く自分と向き合い、今まで気づいていなかった自分の強みや思考のクセ、今の自分には何が足りないかなどに気付くことができました。
大阪ビジュアルアーツ・アカデミー
写真学科・写真作家コース
M.Tさん
コンテスト後のリフレクションでは気づきがたくさんありました。振り返りで特に「課題アクセプタンス力」「自我マネジメント力」の二つに気づけたことは本当によかったです。課題が難しくリーダーというプレッシャーに負けそうになりながらも最後までやり遂げたのは「課題アクセプタンス力」があったからだと思います。そしてプレッシャーに負けそうになりいらいらしたりしても平静を保てたのは「自我マネジメント力」のおかげでした。
富士五湖サミットを通じてこれらの「力」に気づくことが出来たとともに、その力を伸ばすことも出来ました。そして最後まで諦めずにやり遂げる自信もつきました。ここでの体験を今後の人生で活かしていきたいと思います。
福岡ホスピタリティアカデミー エアライン学科
Y.Mさん
4日目のリフレクションでは、自分がこう思っていたけれど相手は違ったことが多くあり、初めから分かっていたらと後悔を感じたこともありました。田坂学長のお話を聞き、「自分の中の小さなエゴ」を探し、改めて自分を知る場にもなりました。チーム活動をする上でリフレクションはとても大切なものだと思いました。